2009年9月27日。
JR新大久保駅前にある皆中稲荷神社の二年に一度の大祭で、鉄砲組百人隊の武者行列が出た。
火縄銃の射撃もあるという訳で、これは是非に行かねばならぬ。
午前9時。隊列を組み始めた武者行列。
最前列に位置するのは、先鋒隊…てか女武者軍団である。
その女性武者軍団の後に、主力鉄砲隊が隊列を組む。
彼らの袖には「同心」と書かれている。同心とは足軽と同等の下級武士だ。
鉄砲という武器は、一般的に下級武士の武器と認識されており、
幕末では旗本といった上級武士が、鉄砲を持ちたがらなかった。
この為、幕府歩兵隊は農民町人といった人々が主力となっている。
玉薬方。つまり火藥担当の人ですね。
背面から撮影してみる。背負っている黒いだんご状のものは、「うちかい袋」といって、おにぎり等を入れてねじったもの。
風呂敷になったり、たためば荷物にもならない戦国時代のベルトポーチだ。
ちなみに鉄砲隊には女性の方も参加しておられる。
ちゃんとノーマル武士な方々もいる。後物見と袖章にある。
鉄砲隊の行軍姿勢だ。銃を肩に乗せ、腕に火縄を巻いている。
この火縄の火を消すと鉄砲が撃てなくなるので大変である。
そういう訳で、鉄砲隊は大変なのだ。
この問題を解決したのが、火打ち石を装備して火縄を使用しなくなった銃。
いわゆる「フリントロック」。ゲベール銃だ。
戊辰戦争では、旧式と蔑まれるゲベールだが、実は革新的な銃なのよ。
でも、火打ち石だって風が強い日は火花が散っちゃって着火しない。
これを解決したのが「雷管」で、カンシャク玉みたいな奴だ。
んでもって、弾道を安定させる為に銃身内部に溝を切るとライフル銃になる。
さらに、火藥と弾と雷管をワンパックにしたものがカートリッジ弾だ。
銃にも歴史有り!。
でも幕末の日本は全部一気に輸入されたんで、日本人はシッチャカメッチャカの大混乱でワケわかんなくなってたらしい…。
射撃会場に付いた。これは弾込め中の一枚。
棒で突いて、火藥を突き固めている。
次は火縄を銃にセットしている。
座り撃ちだねぇ。
放てぇ!のかけ声で、射撃!。あ、組頭さん…刀邪魔…
でも、鉄砲隊から見たら俺等の方が邪魔。ってな訳で危ないから正面から除けられました(苦笑)
次の組が射撃準備。火縄の先端に息を吹きかけ、余計な灰を落とすと同時に火を良く燃やす。
火縄をセットする。
立ち撃ち用意!
火皿の蓋…火蓋を切って射撃準備。ぶっちゃけ今の銃で言う安全装置を外している。
ここから、戦いのスタートを「火蓋を切る」と言うようになった。
射撃の瞬間を捉えた一枚。引き金を引き、火縄が火皿に落ちて着火した瞬間だ。
この火が火門という銃内部へつながる穴を通り、発射火藥に点火され弾が発射される。
腰溜めで撃つ。火力制圧狙いでしょうか。
こうした模擬射撃(空砲)を数カ所で行った。午後はグラウンドに全部隊集結!
グラウンドでも模擬射撃しました。いやぁ、壮観です!
でもグラウンドは広いので、観客席遠いっす…。望遠レンズでもあればなぁ。
立ち撃ち一斉射撃!かっちょい〜
ちなみに、神社のご紹介。皆中稲荷神社の参道はとーっても狭い…
拝殿です。ビルの谷間にある神社です。